2024年3月の美大ニュースEditor’s eye

NEW Mar 24,2024note

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NEW Mar24,2024

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2024年3月の美大ニュース Editor’s eye

文:
TD編集部 青柳 真紗美

全国津々浦々、いろいろな美大の取り組みをウォッチしているTD編集部。月に1回、エディターの視点から気になったニュースを紹介します。

立命館大学が『デザイン・アート学部』『大学院デザイン・アート学研究科』(仮称)を開設へ。2026年に向けた新たな構想とは?

立命館大学が、衣笠キャンパスにて『デザイン・アート学部』『大学院デザイン・アート学研究科』の開設を目指す構想を発表した(いずれの学部名も仮称)。
現在、教員組織の整備を進めており、2026年4月の開設に向けて教員募集を開始している。

入学定員はデザイン・アート学部が180人、デザイン・アート学研究科が博士前期課程20人、同後期課程5人を想定しており「デザイン学を一つのディシプリン(規律)として捉え、歴史・文化都市「京都」に位置する衣笠キャンパスにおいて、未来志向の新たなデザイン学の追求とアートの技術・感性を基盤に自然科学と人文・社会科学領域を横断した教育・研究の展開を構想している」と発表した。
「美的感性に裏打ちされた『問題解決力』『問い直し力』『共創力』『問題発見力』『創造的思考力』を総合的に身につけたクリエイティブで柔軟な思考を涵養する」とあり、フィジカルからデジタルに拡張し融合した未来社会を感性豊かに創造できる高度専門職業人材や研究者などの育成を目指す。
その他、オンライン・オンデマンド・バーチャル空間などを利用したバーチャルキャンパスなども導入予定だという。

京都・滋賀・大阪にキャンパスをもち、映像学部から薬学部に至るまで個性的な学部が集まる国際派の私大、立命館。新たにデザイン・アートの領域でどのような学びの場を生み出すのか、楽しみだ。

◆プレスリリース
https://www.ritsumei.ac.jp/news/detail/?id=3552

◆立命館大学
https://www.ritsumei.ac.jp/

多摩美が運営するオルタナティブ・スペース「Up & Coming」、外苑前にオープン

多摩美術大学が、2024年4月にオルタナティブ・スペース「Up & Coming」を外苑前にオープンすることを発表した。同大学では、卒業後のアーティストキャリア形成支援を目的としたオルタナティブ・スペース「アキバタマビ21」を2010年から運営してきたが、入居していた3331 Arts Chiyoda の閉館により、昨今は展覧会活動を休止中だった。

そんな中、2024年4月から名称を「Up & Coming」とし、外苑前に新拠点を構え再始動を宣言した。

【引用元】プレスリリース
卒業生のアーティストキャリアの支援と多彩な芸術表現の発信拠点「Up & Coming」を外苑前にオープン
https://activity.tamabi.ac.jp/kikaku/4971658/

展覧会の企画・展示設計、関連イベント企画、広報物やアーカイブ作成までアーティスト自身が手がける自己プロデュースでグループ展を開催してきたアキバタマビ21の運営方針をそのまま継承し、アーティスト活動継続のためのヒントとなる情報提供などのサポートを拡充しているという。
また、さまざまな団体との連携事業を展開することで、アートの「受け手」との関係性構築にも力を入れている。

そんなUp&Comingの第一回展は2024年4月6日から開催。「合図」というタイトルで『大石一貴』『齋藤春佳』『張小船Boat ZHANG』の3名が展示をする。

【引用元】Up&Coming
『合図 大石一貴 齋藤春佳 張小船Boat ZHANG』
https://upandcoming.tamabi.ac.jp/exhibitions/n001/

会場:Up & Coming(〒150-0001 東京都渋谷区神宮前3-42-18)
期間:2024年4月6日(土)~ 5月12日(日)
開催時間:12:00~19:00(金・土は20:00まで)火曜休場
入場無料

◆多摩美術大学
https://activity.tamabi.ac.jp

◆プレスリリース
https://activity.tamabi.ac.jp/kikaku/4971658/

◆Up&Coming
https://upandcoming.tamabi.ac.jp/

金沢美術工芸大学が地域、職場、サークル、グループ等に、職員が直接訪問する「カナビ講座」開講

金沢美術工芸大学は地域、職場、サークル、グループ等の研修会や会合に、職員が直接訪問し、講座を開催する「カナビ講座」の開講を発表した。

カナビ講座とは、10名以上の参加を予定している金沢市内の市民団体・各種グループ等の会合を対象に『柳宗理記念デザイン研究所へのいざない~暮らしに寄り添う柳デザインの魅力~』『平成の百工比照の収集と活用~ものづくりの技と意匠~』の2つのテーマで、職員が解説する、新たな講座だ。

講座実施の際の会場費などは団体側が負担する必要があるが、職員の派遣に要する費用(軽微な資料代を含む)は不要となっている。

デザインや芸術にまつわる知識を多くの人に知ってもらうこと、地元の人々へ貴重な工芸資料である「百工比照」や世界に認められたデザイナーの功績を伝えることが狙いだ。
昨年10月に新キャンパスが始動したカナビ。今後のニュースにも注目していきたい。

金沢美術工芸大学ウェブサイト TOPページ

◆プレスリリース
https://www.kanazawa-bidai.ac.jp/news/37899/

◆金沢美術工芸大学
https://www.kanazawa-bidai.ac.jp/top/

 

TDでは、これからも月に1回、美大関連の様々なニュースを取り上げていきます。プレスリリースやお知らせの送付は問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。

 

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