フランクフルトメッセで開催されたADN
ところ変わって、フランクフルトモーターショーにおけるADNフランクフルト。冒頭でもお伝えした通り、TDはこのイベントもオーガナイザーとしてサポートした。
今年のADNが催されたのは、モーターショー会場である「フランクフルトメッセ」の一番奥にある「ホール11」の2階。バンドの生演奏で華やかな雰囲気の中、いたるところでハグやシェイクハンズの嵐。近況報告やプレスデーの感想戦などを楽しんでいた。現役・OBの日本人カーデザイナーの顔もちらほら見受けられた。モーターショー会場内で行われたこともあり、各社の展示についてやコンセプトカーなどが多く話題に上っていたようだ。

会場に設置されたボードにはしっかりTDの名前も入っている。ひそかに世界デビューしたTD。日本で32年前に始まったADN。海外のカーデザイナーたちもこうした交流の機会を求めているのだと感じ、改めてこのイベントをサポートできてよかった、と少し誇らしい気持ちになる。

ヨーロッパでは珍しい「日本人デザイナーのミートアップイベント」も開催
最後にもう一つ、フランクフルトADNの翌日に行われた在欧日本人デザイナーのミートアップイベント「JAPAN NIGHT」を紹介したい。主催は、三次元計測の専門商社である東京貿易テクノシステム株式会社と、コピック・インダストリアルクレイなどを扱う株式会社トゥールズインターナショナル。そしてTDが協力という形で開催をサポートした。フランクフルト郊外のレストランに、ヨーロッパで活躍する30名のカーデザイナーたちが顔を揃えた。

主催2社が挨拶を終えると、発起人の一人であるカーデザイナー、吉澤俊彦氏にマイクが渡る。
「世界中色々なところで、中国や韓国のデザイナーたちは自国のデザイナーとネットワークを組み、盛んに交流しています。しかし特にヨーロッパにおいて、日本人デザイナー同士の交流はほとんどありません。私は10年ほどヨーロッパにおりますが、こちらで働いている方々とイベントでお会いする機会はほとんどありません。みなさんと実際にお会いする機会を作りたい。そして日本人デザイナー同士の団結を強めたい。そんな想いからこの場は生まれました」(吉澤氏)

参加した皆さんの顔ぶれは多彩だった。ヨーロッパの自動車メーカーで働く日本人デザイナーはもちろん、日本の自動車メーカーの現地法人でデザインを手がけるデザイナーも。
他にも日本から訪れたモータージャーナリストや、カーデザイナーOBの大学教授陣も合流。目の前で焼かれるグリルとシーフード、そしてドイツビールに舌鼓をうちながら、仕事の話からプライベートの悩み相談まで、濃厚な会話が交わされた。

今まさに変わりつつある自動車業界。もちろん各社が競いあうことでデザインや性能が高まり、ユーザーに新しい価値がもたらされるのは嬉しいことだ。しかし、企業の垣根を越えて行われるこうしたイベントにも大きな意味がある。私たちTDはウェブメディアだが、こうしたイベントを積極的にサポートすることでリアルの場でもデザイナー同士の交流を支え、新しい何かが生まれる場を作ることができたら嬉しいな、と思うのである。今回紹介したミートアップイベントの他に、TDは2017年、クレイモデルの講習会もサポートした。来週はその様子をお届けしたい。


