地元ブランドの躍進が目立つ
それでは2018年の出展内容に目を向けてみよう。実は今回は、大手メーカーの出展がやや減ってしまった。インド市場からの撤退を表明したGMをはじめVW、日産などが出展を取り止め。インド勢でも2、3輪大手のバジャジが前回に続いて出展しなかった。それでも活況を呈していたのは、インドで大きなシェアを持つ日本メーカー、そしてタタ、マヒンドラといった、伸張著しい地元勢が精力的な出展をおこなっていたからだ。
近年、確実にシェアを伸ばし、マルチスズキとヒュンダイを追い上げている地元最大手のタタ。今回は2台のコンセプトモデルをワールドプレミアした。スタイリッシュなクロスオーバーSUVのH5Xと、コンパクトな5ドアハッチバックの45Xはいずれもモックアップだが、いずれもシャープで美しいスタイリングを見せる。フロントエンドの造形テーマやグラフィックには共通性が見られ、ブランド全体でスタイリングをコントロールしていることが伺える。




同社のデザインディレクターを務めるプラタープ・ボース氏はかつて日本で、自動車メーカー系のデザイン会社で働いた経験も持つ人物。タタのデザインディレクター就任と同時にデザイン改革をスタートさせ、現在はその成果が徐々にあらわれ始めたという段階だ。今後は、市場でさらにタタの存在感が増してゆくことになりそうだ。
いっぽう、3年前にグループ企業がピニンファリーナを買収し、デザイン能力を一気に高めたのがマヒンドラだ。しかしこれとは別に、以前から社内デザイン部のレベルを少しずつ底上げしていた。今回公開されたコンセプトカーはそうした積み重ねの結果と言える。オープントップSUVというユニークなSTINGER(スティンガー)は、同社が強みを持つオフローダーの魅力を拡大するもの。2ドアながら4座席というのは、スタイリッシュさと実用性の両方を求めるインド人の欲求に応えようとするものだ。


またマヒンドラは今回、電動コンセプトにも力を入れていた。3輪のUDO(ユードゥ)と4輪のATOM(アトム)は、日本流に言えば「超小型モビリティ」に相当するもの。UDOは2座席、ATOMは狭いながらも4人乗車が可能。現段階では純粋なコンセプト提案で、市販の予定はないということだったが、電動化を推進したい政府の意向に応えられることをアピールする役目は立派に果たしていたといえる。


このほか乗用車用の電動プラットフォームも展示した。またこうした電動化への意欲を示すディスプレイとして、ブース脇の通路に踏力発電シートを設置していた。同社は夜間学校に電力を供給するプロジェクトを支援していて、それをアピールする目的もあったようだ。

いっぽうショーモデルとして展示されたKUV100のカスタマイズモデル、KUV100 XTREMEからは、現在のインド大衆のスタイリング嗜好を垣間見ることができる。ダイナミックかつアグレッシブ、強いインパクトを持つものが好きということで、これに応えたことが近年のマヒンドラの躍進に繋がっている。



