【連載】イマドキの美大生と喋ってきたvol.3 素直さを武器に挑戦し続ける日々

Dec 08,2017report

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Dec08,2017

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【連載】イマドキの美大生と喋ってきた vol.3 素直さを武器に挑戦し続ける日々

文:
TD編集部

今、デザインやアートを学ぶ若者たちはどんなことを考え、何を求めているのか? 彼らの目に映る、学校生活、暮らし、考え・悩みなど、様々な「リアル」を聞いていきます。
第3回目の今回は、京都造形芸術大学(通称「京造」)の瓜生山(うりゅうざん)キャンパスで、空間デザイン学科に通う吉岡華子さん(ファッションデザインコース)とお話ししてきました。吉岡さんは高校卒業後、地元の広島から京都に移り、今年の春に入学した大学1年生です。

2週間に渡る集中制作! 大学をあげての一大イベント「京造ねぶた」

先ほどから作業着の学生がたくさんいるけど、なにかイベントでもあるの?

今は「ねぶた制作」の期間なので1回生は作業着を着ている子が多いんです。必修授業なので全学科の1回生、約900名が参加しています。私も以前は毎日パンフレットのことばっかりだったけど、今はねぶた制作の毎日です(笑)。

ね、ねぶた⁈  ねぶたを作るなんて、めずらしい授業だね。

マンデイプロジェクトという1回生全員が取り組むプログラムの中のひとつです。クラス対抗でねぶたを作って、最後には表彰式もあります。賞は6つくらいで、最優秀賞をとったクラスは朝ごはん無料券などの景品をもらえたり、評価の高い作品は美術館に飾ってもらったり、過去には企業に購入された作品もあったそうです。

すごく規模の大きな授業だね。景品の朝ごはん無料券が気になる! 京造の学食には朝メニューがあるの?

そうなんです、学食に朝ごはんのメニューがあるんですよ。最優秀賞に選ばれると、朝ごはんを無料で食べられる券がもらえます!

この時期になると、校内のあらゆる場所でねぶたを制作する学生に出会います。ちなみに制作場所はくじで決まるそうです。
へぇ! 学食の朝ごはんって初めて聞いた。大学で制作する学生が多いから学食の営業時間も早いのかな。どのチームもかなり忙しそうだけど〆切が近いの?

はい。点灯式がそろそろなので、どのチームもすごく忙しいと思います。
作業自体は9月に入ってから始まったのですが、チームのリーダーになっている学生はそれまでに模型や工程表などを作らなければいけないので、夏休みは無かったかもしれません(笑)。

京造の学生ってすごく忙しいんだね。

はい。「京造生は忙しい」とパンフレットなどに書いてあったので覚悟はしていましたが、まさかここまでとは思ってもみなかったです。入学してまだ半年ですが、びっくりしています。

9月12日に行われた点灯式の様子。吉岡さんのクラスはサモトラケのニケをモチーフにして制作。こんな大きな作品を2週間ほどで作っちゃうなんて……さすが美大生!
瓜生通信より掲載
迫力満点のホッキョクグマのねぶたも。こちらは学長賞、在京都フランス総領事賞を受賞した作品。
※瓜生通信より掲載

「今は、いろいろな力を吸収したい。」

積極的に学科を超えた活動に取り組んでいるけど、専攻している学科では普段どんなことを勉強しているの?

今はねぶた期間なのでねぶたメインの毎日ですが、普段は服飾の基本的な技術指導や歴史の勉強、後期に入ってからはジュエリーについても勉強しています。あとは空間デザインについての授業も履修しています。

ただ、私の所属している学科はオールマイティに何でもデザインできるようなデザイナーを育てる方針があるので、空間デザインやファッション以外にも、京都の新しい地図をデザインする授業や、Zinという冊子をつくる授業など、色々な授業があります。他分野の先生も多いです。陶芸家の先生もいるので、ゼミに入れば陶芸もできるかもしれません。

有名な大階段のてっぺん。当日はここで吉岡さんと待ち合わせしました。息が上がるほどの階段。(学生さんたちは平気な顔で、しかも駆け足で登っていました……。)
ファッションコースに入学しても、エディトリアルデザインや陶芸もできるんだ。専攻している分野以外にも色々なデザインやものづくりができるんですね。

はい。実際、私も今は服よりパンフレットを作っている時間が多いです。もちろんファッションはこれからも学んでいきたいですが、それ以外のデザインも学びたいと思っています。

というのも、パンフレットのプロジェクトに入ってみてから「自分次第で色々な力を身につけられる」ことに気づいたんです。以前は、自分がパンフレットをデザインするなんて想像もつかなかったけど、今ではソフトを使って実際に作れる力がついています。
まだ大学に入って間も無いけど、視野を広げて色々なことにチャレンジして、もっと力をつけていきたいなと思います!

1年生なのに色んなことにチャレンジして偉い! パンフレットについて話してくれている時、キラキラと眩しかった吉岡さん。前向きになんでも挑戦できる今の時間を大切に、今後も色々なスキルを身につけてください。素直でポジティブな性格の吉岡さんがスキルを身につけたら、どこでも通用する無敵なデザイナーになる気がします。卒業する頃、どんな学生に成長しているのかとても楽しみです。パンフレットの完成も楽しみにしています。入稿まであと少し、頑張ってね。ありがとうございました!

吉岡さんたちが手がけるパンフレット制作の活動はInstagram(@student_today)にてチェックできます。

 

※「今どきの美大生」では、インタビューを受けて下さる学生の方を募集しています。
自薦・他薦は問いません。美大でなくとも、デザイン領域を学ぶ学生さんであれば皆さん大歓迎です(生活デザイン学科とか情報デザイン学科とか、その他聞き返されるような不思議な名前の学科の生徒さんも!)。
お名前、ご年齢、学校学部学科名、連絡先、応募の動機を明記の上、こちらからお問い合わせください。

吉岡 華子(よしおか・はなこ)

京都造形芸術大学芸術学部空間演出デザイン学科ファッションデザインコースに通う大学1年生。広島出身。高校を卒業後、京都造形芸術大学の空間演出デザイン学科をAO入試で受験。入学時に大学のパンフレット制作のプロジェクトに応募し合格してメンバーとして参加中。現在は学科の課題以外にエディトリアルデザインなども行っている。 http://www.kyoto-art.ac.jp/(京都造形芸術大学)

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