拡張が楽しい! MagSafeを使ったiPhoneアクセサリTD編集部のエディターズノート

Apr 28,2023note

#MagSafe

Apr28,2023

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拡張が楽しい! MagSafeを使ったiPhoneアクセサリ TD編集部のエディターズノート

文:
TD編集部 出雲井 亨

TD編集部が最近見つけた面白いものや楽しいこと、誰かに紹介したくなるアイデアをお届け。今回はライターの出雲井から、愛用のスマホアクセサリーをご紹介します。

iPhone背面のMagSafeを利用した便利グッズ

2020年に発売されたiPhone12から、iPhoneの背面には磁石が入っている。「MagSafe」と呼ばれる機能だ。ワイヤレス充電器を磁石でペタッとくっつけることで「気付かないうちに充電器がずれて充電できていなかった」という事態を防ぐことができる。

このMagSafeをさらに拡張して、iPhoneにいろいろなモノをくっつけたり、iPhone自体を固定して使ったりするためのグッズが登場している。中でもPeak Designの「Mobile」シリーズは、僕のiPhoneライフにとって欠かせない存在になっているので、ぜひその魅力、便利さを紹介したい。

Peak Designの「Mobileシリーズ」

Peak Designといえばカメラ用ストラップやカメラバッグ、三脚など工夫の詰まった便利なカメラアクセサリーを手がける、カメラ好きにはおなじみのメーカーだ。

「Mobile」シリーズは、そんなPeak Designが2021年秋に発売したスマートフォン向けアクセサリー。スマホケースと、そのケースに取り付けられる数々のアクセサリーで構成されている。ケースはiPhoneシリーズ用に加え、Google Pixelシリーズ用、SUMSUNG Galaxyシリーズ用も用意されている。

このケースの最大の特徴は、背面にSLIMLINKという独自のロック機構が付いていること。これによりMagSafeの磁力による取り付け(ソフトロック)に加え、物理的に2本の爪で固定する取り付け(ハードロック)にも対応。この2種類の取り付け方法があることで、アクセサリーの幅がぐっと広がるのだ。

例えばクルマの車内にiPhoneを取り付けるカーマウントは磁力だけを使うソフトロックだが、バイクのハンドルに取り付けるモーターサイクルマウントはハードロック、という具合だ。このシステムが便利すぎて、気付いたらかなりのアクセサリーを買い集めてしまったのでひとつずつ紹介する。

Anchor Linksを2つ取り付けたMobileシリーズのケース

僕が使っているのはiPhone 13 Pro用のケース。ピタッとはまり、厚みも最小限に抑えられている。ケース底部にはストラップを取り付けることができ、Peak Designの代名詞とも言えるAnchor Links(カメラストラップを付けるためのアクセサリー)を使えるのがうれしい。同社のカメラストラップ「SLIDE」をはじめとして、好きなカメラストラップを取り付けられる。

このようにAnchor Linksを使ってカメラストラップを取り付けられる

近場に出かけるときなら、スマホ1台を肩から下げて手ぶらで外出することも多い。
そんな手ぶらの外出時にぴったりなのが、「Stand Wallet」だ。ケース背面に磁石でピタッとくっつくカード入れ。クレジットカードや免許証など、最低限のカード類を入れて持ち歩ける。磁力で閉じるフラップがついているので、カードが滑り落ちる心配もない。最大7枚のカードを収納できてフラップを引っ張ればすぐに取り出せる。さらにヒンジを開くとスタンドになるという優れものだ。ただし、あくまで磁力でくっつける「ソフトロック」なので、絶対外れないとはいえない点だけ注意が必要だ。一度カフェで40センチくらいの高さからスマホを落下させたら、気付かぬうちに外れてしまっていたことがある。そのときは店員さんが教えてくれたので事なきを得たが、ちょっとヒヤッとした。とはいえ、少し振り回したり軽くぶつけたりするくらいでは外れないので、毎日安心して使っている。

7枚までカードを収納できスタンドにもなる「Stand Wallet」

自宅の机に置いているのが、卓上充電器の「Wireless Charging Stand」だ。帰宅したらStand Walletを外し、ここにペタッとつけると自動的に充電がはじまる。金属製で高級感があり、デザインも美しい。MagSafe規格なので充電は最大15Wと純正と同じ。スタンドの角度は無段階で調整でき、縦・横どちらでも使えるので、ここにつけたままオンライン会議をすることもある。それなりに磁力は強いのだが、スマホの下側を持ち上げるように引っ張ると片手でさっと取り外せるのもよく考えられている。

「Wireless Charging Stand」は好きな角度に固定できるので卓上スタンドにぴったり

「Mobile Tripod」は、薄くて持ち運びに便利なスマホ用三脚。カードのように折り畳めるので、外出時は常に持ち歩いている。主に外でオンライン会議をするときや、動画を見るときなどに活躍している。これも金属製で精密感があり、角度を滑らかに調節できる。スマホの取り付けは磁力のみのソフトロックなので激しいアクションには向かないが、自由な角度に設置できるので重宝している。

薄型で持ち運びに便利なミニ三脚の「Mobile Tripod」

もっとしっかり三脚に設置したり、自撮り棒を取り付けたりするときには「Creator Kit」を使う。こちらはハードロックタイプなので振り回しても落ちる心配はない。脱着は簡単で、iPhoneに近づければ磁力+爪でカチャっとロックされ、外すときは背面のボタンを押し込みながらひっぱるだけ。縦でも横でも使える。根元はGoProマウントになっており、数多くのGoPro用製品が使えるのも魅力だ。

物理的にロックする「Creator Kit」。振り回しても外れない

クルマ用の「Car Mount」も用意されている。無線充電できるタイプと、マウントだけのタイプの2種類がある。磁力だけのソフトロックだ。僕ははじめ充電タイプを買ったが、あまりに便利なので運転席の右側に充電なしタイプを買い足してしまった。カーナビアプリを活用しながら長距離を走る機会があるなら、充電タイプをおすすめする。以前は自動で開閉するタイプのカーマウントを使っていたが、磁力でペタッとつけられるMagSafeの便利さは圧倒的。もう昔には戻れないと感じる。

クルマに固定する「Car Mount」はワイヤレス充電タイプ(左)と固定のみのタイプ(右)がある

バイクに乗るときは、「Motorcycle Bar Mount」の出番だ。こちらはがっちりハードロックで取り付けるので、落ちる心配はない。また、バイクの振動はiPhoneの手ブレ補正機構に悪影響を与えることが知られている。僕も以前それが原因でiPhoneを修理した経験があるのだが、その対策としてこのマウントには振動を吸収するダンパーも入っている。このマウントとiPhone 13 Proの組み合わせでもう1年以上使っているが今のところ問題は出ていない。

「Motorcycle Bar Mount」はハードロックタイプ。高速道路でも不安なく使えた

こちらは壁に貼り付ける「Wall Mount」。僕はキッチンの壁にこれを取り付けて、スマホでレシピを見ながら料理できるようにしている。

「Wall Mount」を壁に取り付けて、レシピを見ながら料理している

こんなに便利なPeak DesignのMobileシリーズだが、ケースが用意されているのはiPhone、Pixel、Galaxyの一部の機種だけ。例えば僕が2台目として使っているPixel 6a向けのケースは、残念ながら出ていないそんなときでもMobileシリーズを使えるようするために用意されているのが「Universal Adapter」。これは既存のスマホケースにMobileシリーズのアタッチメントを後付けできるアダプター。これを好きなスマホケースに貼り付ければ、好きな機種でソフトロック・ハードロックが使えるようになる。両面テープは超強力で、自撮り棒に取り付けて振り回してもビクともしないので、ケースタイプと同様に安心して使うことができる。

ただしどうしても段差ができてしまうため、ソフトロックのStand WalletやMobile Tripodなどは少し外れやすくなるので注意しよう。またアダプターをケースに貼り付けるための両面テープはかなり強力。おそらくきれいにはがすのは難しいので、くれぐれもスマホ本体には貼り付けないようにしよう。

「Universal Adapter」を使えば、どんなスマホもMobile対応になる(ただしPixel 6aはワイヤレス充電非対応なので充電はできない)

最後に、Mobileシリーズではないが、もうひとつMagSafeを使った撮影グッズを紹介しよう。スマホアクセサリブランド「Moment」のカメラケージだ。スマホで本格的に動画撮影する人向けの製品で、周囲のケージには1/4インチネジ穴、3/8インチネジ穴、コールドシューが付いているので三脚やマイクなどを設置できる。僕は縦型動画を撮る機会が多いので、これにハンドルをつけて持ちやすくしている。

この製品、僕は米国のオンラインストアで一足先に購入したのだが、現在日本でも「Filmmaker リグ」という名前で予約販売を受け付けているので、気になる方はチェックしてみてほしい。

Momentの「Filmmaker リグ」。マイクや照明などを取り付けたいときに便利

こんな感じで毎日愛用しているMagSafeグッズ。昨今の円高もあり、全体的に価格が高いものの、それに見合うだけの価値は十分にあると思う。またPeak Designは、パタゴニアの創業者イヴォン・シュイナード氏などがはじめた「1% for the Planet」に参加しているのも僕の中で評価が高い。この取り組みは売上の1%を環境のために寄付するという取り組みで、もうかったときだけ寄付するのではなく、どんなときでも必ず寄付する必要がある。シュイナード氏は「これは地球への家賃だ」と表現しているが、かなりの覚悟がないとできない取り組みだと思う。ということで、僕も積極的にPeak Design製品を買うことで、ささやかながら応援している。

なお、Peak Designは東京・銀座に直営店があり、今回紹介したMobileシリーズを含めた全製品を体験できるようになっている。興味がある方は、ぜひ実際に試してみてほしい。

 

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